くぼやまさとるの山奥ギャラリー【まじっくらんど】

まじっくらんど日記

栗の葉を巻くもの

毎年、今頃の季節に栗の葉をよく観察すると、葉の先が俵のように丸められているのが目に入る。

これは、ゴマダラオトシブミというゾウムシの仲間の仕わざだ。非常に器用に葉っぱを巻いてある。中に一つ卵が産み付けられていて、言ってみればこれは食べ物でできた家のようなものだ。だいたい、栗の葉の3分の1くらいを使っているのだけれど、それだけで大人になるまでの栄養をまかなえてしまうことも、すごいなと思う。
ちなみに、ゴマダラオトシブミはこんなやつです。

この他にも、オトシブミと呼ばれる虫は何種類もいて、ここ南伊豆にも色々な種類が生息している。特に多いのがカシルリオトシブミだ。イタドリやその他色々な植物の葉を巻いている。

カシルリオトシブミ

なかなか美しい種類だけれど、大きさが3mm程度しかない。
オトシブミは種類によって葉の巻き方が違う。葉の本体から切り落としてしまうものもいる。色々、観察してみるのも面白い。

さとる | 2018年5月17日

毎年おなじみ

毎年、家の裏の貯水槽(土管)にはモリアオガエルがやってくる。貯水槽で生まれ育ったカエルが、大きく育ってまた戻ってくるのだろう。初めて我が家でモリアオガエルを目撃したのは7年前で、その後4〜5年前から毎年春になると土管でククククと鳴いて、卵塊を産み付ける。

モリアオガエルの卵塊

年々、卵塊が増えていってる気がする。家の裏出身のモリアオガエルが増えているのかもしれない。でも、土管は大して大きくないので、増えるといっても限界があるだろう。
土管の水はすごく淀んでいるので、モリアオガエルが卵を生むまではボウフラがすざまじい勢いで発生している。けれども、モリアオガエルの卵が孵ってオタマジャクシになるとみるみるうちにボウフラは減っていく。
そして、モリアオガエルの方もヘビの餌になっていたりする。両性類を好んで餌にするヒバカリという名のヘビを最近よく見かけるのはそのせいかもしれない。
自然という大きな流れの中の小さな出来事。だけれど、それは必要不可欠の出来事でもある。
以下は、毎年、模様を変えて登場するモリアオガエルたち。はやりでもあるのだろうか?

2011

 

2012
2015
2016
2018

 

さとる | 2018年5月13日

白いアブ

ぱっと見、カビに侵されたハエに見えた。が、元気に飛び回っていたので、そうではないとすぐにわかった。カビが生えているのにあかりにやってくるはずもないし。どうやらツルギアブの仲間(オス)のようだ。不思議な生き物感が漂っている。妖精っぽくもある。

ツルギアブの仲間

さとる | 2018年5月11日

紅い虫

虫のブログが続く。この季節、ちょっと面白い虫を撮るとどうしてもご紹介したくなってしまう。そんな虫がきのうも目の前にやってきた。
いつも、灯りに集まる虫を観察するために、シーツをアトリエの壁に貼っている。朝、そのシーツに紅い虫がとまっていた。はじめ、甲虫に見えたその虫は、実は蛾であった。マイコガという蛾の仲間に形が似ている。

セグロベニトゲアシガ

「赤い マイコガ」で検索すると、セグロベニトゲアシガであることが判明した。幼虫は竹につくアブラムシを食べるという、蛾にしては珍しい習性を持っている。何よりも、この色がいい。ベニボタルという体に毒を持つ甲虫に擬態していると言われているが、実際筆者もはじめはベニボタルと間違えた。

さとる | 2018年5月11日